CRMを活用して顧客育成するには?売上アップの方法を解説!

CRMを活用して顧客育成するには?売上アップの方法を解説!

「そもそも顧客育成とは何?」
「顧客育成を目的としたCRMの活用方法は?」

このような悩みを抱えている通販やECの担当者もいるのではないでしょうか。

結論として、顧客育成とは「見込み顧客を既存顧客へ」
「既存顧客を優良顧客へ」のように、顧客を段階的に育成することです。
顧客育成により「購入したい」と購買意欲を高められます。

この記事では、顧客育成の概要からCRMを活用した育成方法・効果について解説します。
顧客育成にCRMを活用することで、
長期的な売上アップが見込めるので、ぜひ参考にしてください。

顧客育成とは?

CRMを活用して顧客育成するには?売上アップの方法を解説!

顧客育成とは、ターゲットへ中長期的にアプローチをかけ、
商品やサービスへの関心度を高めること。


マーケティング用語では、ナーチャリングとも呼ばれています。

主な顧客育成は、以下のとおり。
 

  1. 既存顧客の育成
  2. 優良顧客の育成

見込み顧客から既存顧客への育成

まず、見込み顧客を既存顧客へと育成します。

見込み顧客とは、自社の商品やサービスに興味・関心があり、
購入してくれる見込みのある顧客層を指します。

まだ自社の顧客ではないため、どうすればアクションを起こすのか考え、
さまざまなアプローチにより見込み顧客を既存顧客へ育成する必要があります。

育成を怠り見込み顧客を放置してしまうと、
他社へ流れてしまい自社にとって大きな損失となってしまいます。

損失を避け自社の顧客となってもらうために、SNSの活用やDM・パンフレットで
直接的なコミュニケーションを図りましょう。

既存顧客から優良顧客への育成

次に、見込みから既存となった顧客を、優良顧客へと育成します。

優良顧客の育成には、定期的な満足度調査による、顧客満足度と
カスタマーエクスペリエンスの向上が必要です。

優良顧客は自社への貢献度が高く、継続的に売上をもたらしてくれます。
その売上は、全体の8割が優良顧客と言われているほどです。

そのため、リテンション活動(既存顧客の維持)も重要ですが、
それ以上に優良顧客の育成が重要となります。


仮に、優良顧客の育成が成功した場合でも、
顧客は自社より優れた商品やサービスがあれば離脱されかねません。

他社へ流れないように工夫を凝らし、
優良顧客のロイヤリティを高める施策を練りましょう。

顧客育成が重要といえる3つの理由

CRMを活用して顧客育成するには?売上アップの方法を解説!

 

顧客育成が重要といえる理由は、以下3つがあります。
 
  1. 購入までのステップの複雑化
  2. 休眠顧客の掘り起こし
  3. ロイヤリティの向上

購入までのステップの複雑化

まずインターネットが普及し、購入におけるステップの複雑化が挙げられます。

現在、顧客の購買プロセスは、従来の「AISAS」に比較・検討が追加され、
以下の頭文字をとった「AISCEAS」が主流です。
 

  • Attention:注意
  • Interest:興味・関心
  • Search:検索・情報収集
  • Comparison:比較
  • Examination:検討
  • Action:行動・購買
  • Share:共有

これまでは、企業の宣伝・広告を見て、
顧客が興味関心を持ち購買行動に移るのが基本でした。

ですが、今では顧客自身で情報を収集し、
比較・検討して商品やサービスを購入します。

時代の変化に伴い、顧客アプローチにナーチャリング手法が
重要視されているのです。

休眠顧客の掘り起こし

続いて、休眠顧客の掘り起こしが可能になり、自社の損失を避けることができます。

休眠顧客の属性により、適切な対応は異なりますが、
ナーチャリング手法は休眠顧客の掘り起こしに効果的です。

掘り起こしを行わずに休眠顧客を放置すると、
8割が自社から離脱すると言われています。

自社からの離脱は大きな損失につながるため、
属性を見極め適切なアプローチを行いましょう。

ロイヤリティの向上

そして、顧客育成はロイヤリティの向上につながります。

顧客の育成は、決して簡単なことではありません。

ですが、顧客育成により優良顧客となれば、
ファンになってもらい継続的な売上が見込めます。

また、ファンの方はSNSや口コミで宣伝してくれるため、
企業の認知拡大効果にも期待ができます。

CRM活用による顧客育成の効果

CRMを活用して顧客育成するには?売上アップの方法を解説!

CRM活用による顧客育成では、以下3つの効果が得られます。
 

  1. 長期的な売上アップ
  2. 顧客との友好的な関係構築
  3. 消費者ニーズの把握

長期的な売上アップ

1つ目の効果は、長期的な売上アップです。

優良顧客はリピーターとなり、売上に大きく貢献してくれます。
既存顧客が優良顧客へと成長すれば、
自社の安定的な売上アップにつながるでしょう。

なお、新規顧客獲得と既存顧客育成にかかるコストの割合は「5:1」です。
短期的な売上アップを目指して多くのコストをかけると、一時的な売上はよくても、
コストに見合った継続的な売上の向上は期待できない可能性があります。


優良顧客までの育成には長期的な視野をもち、既存顧客を大事にしましょう。

顧客との友好的な関係構築

2つ目の効果は、顧客との友好的な関係構築です。

友好的な関係を構築することで、信頼を得やすくなるので
自社の商品やサービスの購入につながります。


関係構築にはまず、顧客の求めていることを理解し、寄り添う必要があります。
そして、直接的なコミュニケーションをとり顧客との距離を縮めましょう。

なお、一度のコミュニケーションのみでは信頼を得ることはできません。
顧客に有益な情報の提供やコミュニケーションの積み重ねが大切です。

消費者ニーズの把握

3つ目の効果は、消費者ニーズの把握です。

顧客育成により、消費者ニーズと購買行動を把握することで、
見込みの高い顧客を絞ることができます。

見込み顧客を絞ると、購買サイクルの短縮化が可能となります。

購買サイクルの短縮化には、顧客を知ることが最も重要であり、
顧客育成は顧客を知るには欠かせません。

顧客育成のCRM活用手順3ステップ

CRMを活用して顧客育成するには?売上アップの方法を解説!

顧客育成のCRM活用手順は、以下の3ステップです。
 

  1. ロイヤルカスタマーの定義を明確にする
  2. カスタマージャーニーマップの作成
  3. CRMで分析

それぞれ詳しく解説します。

ロイヤルカスタマーの定義を明確にする

ロイヤルカスタマーの定義は、商品やサービスによって変わるため、
まず明確化させる必要があります。

ロイヤルカスタマーの定義は
「企業に信頼を寄せ、継続的に購入をしている最上位顧客」です。

この定義を「企業のファンであり、1年に3度商品を購入する最上位顧客」のように
明確化させます。

例えば、電化製品は数ヶ月や数年単位での購入でロイヤルカスタマーとされますが、
日用品は毎週や毎月の購入ではないとロイヤルカスタマーと定義されないでしょう。

このように、ロイヤルカスタマーの定義は商品やサービスごとに同一ではありません。
よって、定義を明確化させておくことで、必要な取り組みを把握できるでしょう。

カスタマージャーニーマップを作成する

ロイヤルカスタマーの定義を明確にさせたら、
次はカスタマージャーニーマップの作成です。

カスタマージャーニーとは、顧客が商品やサービスを購入するまでの
プロセスのこと。カスタマージャーニーマップの作成によって、
顧客の購入までの流れを可視化することができます。

作成の流れは、以下の4ステップです。
 

  1. ペルソナを設定する
  2. ペルソナの行動と感情を予測し整理する
  3. 仮説を立てる
  4. 仮説の検証と課題の抽出

カスタマージャーニーマップで顧客の行動を可視化することで、
詳細な流れを把握でき、適切なタイミングで顧客にアプローチすることができます。

CRMで分析を行う

最後に、CRMで分析を行いましょう。

CRMで顧客の属性を分析し、自社のターゲットと照らし合わせます。

分析の実施により、
自社のターゲットとしている層には、どのような施策が必要となるのか
模索し実行することができます。

多くの情報からそれぞれの顧客の特徴を把握できるため、
ロイヤルカスタマーの育成に重要な要素も把握できるでしょう。

まとめ:CRMの活用で顧客育成を実現させて売上アップにつなげよう

CRMを活用して顧客育成するには?売上アップの方法を解説!

今回は、下記の内容について解説しました。
 

  • 顧客育成とは顧客を成長させ長期的な売り上げ向上を見込んだ戦略
  • 購買行動が複雑化している現在、顧客育成は重要視されている
  • CRM分析を行うことで顧客育成に何が重要か把握できる

それぞれの顧客フェーズに合った施策と適切なタイミングでのアプローチにより、
自社の根強いファンに至るまで顧客育成ができます。


この記事を参考にしながらCRMを活用し、顧客育成による売上アップを実現させましょう。