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RFM分析をわかりやすく!3つの指標と進め方を4ステップで解説
この記事では、RFM分析の特徴や目的、施策例について解説します。
この記事を読めば、RFM分析を活用し競合他社と差をつけることができますので、
ぜひ参考にしてください。
RFM分析とは3つの指標による顧客分析
RFM分析は、以下3つの指標を用いて行う顧客分析手法を指します。
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R:最終購入日
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F:購入頻度
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M:購入金額
マーケティングの分析方法では基本とされているので、必ず把握しておきましょう。
それでは、1つずつ解説していきます。
Recency(最終購入日)
最終購入日とは、商品を最後に購入してからどれくらい日数が経過しているかを示す指標のこと。
それらを購入から間もないなら高スコア、多くの日数が経過しているなら低スコアとスコアリングします。
例えば、購入から数日以内なら高スコア、1年以上経過しているなら低スコアと設定できます。
最終購入日の分析で、購買意欲の強さを判断できるでしょう。
Frequency(購入頻度)
購入頻度とは、過去にどれくらいの頻度で商品を購入したかを示す指標のこと。
購入回数が多いなら高スコア、少ないなら低スコアになります。
なお購入頻度は、商品や業種によって基準が異なります。
例えば、大型家電製品は購入頻度は多くならないでしょう。
一方、継続的に購入される日用品は、低スコアだと顧客ニーズに添えていない可能性があると判断できます。
Monetary(購入金額)
RFM分析の指標として3つ目に挙げられるのは、Monetary(購入金額)です。
購入金額とは、商品の購入にどれだけの金額を使用しているかを算出する指標になります。
これは、購入金額の合計によるグループ分けです。
総額が大きいなら高スコア、少ないなら低スコアとします。
高スコアの場合、顧客様が自社のサービスや商品を気に入っており、
リピートして購入してもらえていると分かるでしょう。
RFM分析による顧客グループ分けの目的
RFM分析をする目的は、自社の顧客状況を見直し、マーケティング施策の立案に役立てるためです。
そもそも顧客は、以下5つに分類されます。
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優良顧客
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非優良顧客
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安定顧客
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休眠顧客
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新規顧客
優良顧客の割合が多ければ、マーケティング施策はある程度成功しているといえるでしょう。
優良顧客の獲得が大事なのはもちろんですが、それ以外の顧客獲得も重要となります。
ですが、優良顧客以外を獲得するために、優良顧客に対しての施策を休眠顧客に行ったとしても
期待した効果は得られません。
顧客ごとに適切なマーケティング施策を立案しなければならないのです。
RFM分析をすることで、顧客グループに優先順位をつけ、そのグループに対しての施策を考えることができます。
RFM分析の具体的な進め方4ステップ
RFM分析を行い適切なマーケティング施策を立案するまでには、具体的な4つのステップがあります。
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現状把握し仮説を立てる
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顧客データの収集・整理
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データ分析とグループ分け
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マーケティング施策の立案・実施
それでは詳しく解説していきます。
現状把握し仮説を立てる
まず、自社の現状を把握して仮説を立てましょう。
そもそも、現状の把握をしていないと分析はできません。
そこで「現状の顧客状況はどうなのか」「今の課題はどこにあるのか」を把握していきます。
例えば、商品Aの売上が例年よりも低い場合。
商品Aの売上を改善するためには「直近でいつ購入されているのか」
「購入頻度はどれくらいか」「購入金額はいくらか」を分析し、どこに課題があるのかを仮説立てましょう。
顧客のデータを収集し整理する
先ほど立てた仮説をもとに、POSシステムなどから顧客のデータを収集します。
収集したデータは、R(最終購入日)F(購入頻度)M(購入金額)のそれぞれの項目ごとに整理しましょう。
分析をより正確にするには、顧客の年齢や商品の名前などの情報収集が大事となります。
データ分析をしグループ分けする
顧客データの収集が完了したら、専用のツールかExcelを使用してのデータ分析です。
データ分析では、下記のような3~5つのグループ分けをします。
- ランク5:1週間以内(最終購入日)、15回以上(購入頻度)、10万円以上(購入金額)
- ランク4:1ヶ月以内、10回以上、7万円以上
- ランク3:3ヶ月以内、5回以上、5万円以上
- ランク2:半年以内、3回以上、3万円以上
- ランク1:1年以上前、3回未満、3万円未満
商品やサービスによって分類の仕方は変わるので、自社の状況に合わせて変更させましょう。
マーケティング施策の立案と実施
分析して出たグループごとに、マーケティング施策を立案し実施させましょう。
RFM分析をすることで、獲得したい顧客に適したマーケティング施策立案が可能となります。
優良顧客のロイヤリティを高めたい場合は、優良顧客限定商品の販売や会員制度の作成。
新規顧客を獲得したいなら、広告に力を入れることや、SNSの利用、
フォローによるクーポン配布などです。
新規顧客を獲得する際は、リピーターになってもらうことまで意識してマーケティング施策を考えましょう。
何度も分析を繰り返すことで、最適な施策の立案につながります。
RFM分析で注意すべきポイント
利用頻度の低い商品には向かない
まず、RFM分析は利用頻度の低い商品には向きません。
例えば、大型家電や車、家のようなリピートされにくい商品は低スコアになりやすく、
正確な分析はできないです。
RFM分析は、主に日用品や食品のような購入頻度の高い商品に活かせるでしょう。
計測時期によって変動しやすい
RFM分析は、計測時期によって評価が変動しやすくなります。
季節によって需要が変動する商品は、タイミングによって評価が異なります。
例えば、夏ならアイスクリーム、冬なら暖房機器です。
また、大規模なセールやキャンペーンの開催によって、最終購入日や購入頻度が一時的に高まる可能性もあります。
RFM分析はこうした計測時期による変動を受けやすいので、活用には十分注意が必要です。
複雑なグループ分けはできない
またRFM分析は、複雑なグループ分けができません。
例えば、性別や年齢といった属性での分析は困難となります。
そこで、詳細な分析を行うならそのほかの分析方法もあわせて活用しましょう。
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ABC分析:売上や金額の多い順にA・B・Cで分類、商品の優先度や重要度を把握できる
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デシル分析:購入金額の高い順で10グループで分類、売上に貢献している優良顧客の把握ができる
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CPM分析:顧客を10個のグループで分類、顧客育成の施策立案に役立てられる
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CTB分析:顧客を3つの指標で分類、購買予測を立てることができる
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セグメンテーション分析:市場と顧客を細分化し分類、自社の優位性がある領域を把握できる
RFM分析だけでなく、そのほかの分析も活用してください。
まとめ|RFM分析を活用し、競合他社と差をつけよう
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