リピート率とは?リピート率を上げる4つの方法を解説

リピート率とは?リピート率を上げる4つの方法を解説

リピート率という用語を知ってはいても、
計算方法や重要性までは理解しきれていない方は 多いのではないでしょうか。

リピート率は、累計新規顧客のうち、どれくらいの割合で
リピート購入に至った顧客がいるのかを表す割合です。

リピート率が上がれば、ビジネスが安定し、効率的に売上を伸ばせます。
この記事では、リピート率についての解説をふまえて、リピート率を上げる方法をご紹介します。

リピート率とは

リピート率とは?リピート率を上げる4つの方法を解説
リピート率とは、累計新規顧客のうち、
どれほどの割合でリピート購入に至った顧客がいるのかを表す割合です。

リピート購入に至った顧客が多いとリピート率は上がり、
リピート購入に至った顧客が少ないとリピート率は低下します。
多くの場合、1年間や1カ月などの期間を限定してリピート率を算出します。

昨今は既存顧客を維持することの重要性が高まっていることから、リピート率はビジネスが
うまく進んでいるかどうかを確認するための指標として重要な役割を担っています。

リピート率の計算方法

リピート率の計算方法は以下のとおりです。
「リピート顧客数÷累計新規顧客数×100=リピート率」

期間を限定した場合は、リピート顧客数のみ該当する期間の数値を反映させる必要があります。
例として、月間のリピート率を算出する際の計算方法をご紹介します。
「月間リピート顧客数÷累計新規顧客数×100=月間リピート率」

具体的な人数を想定した例として、商品Aを購入した累計新規顧客数が10,000人、
該当月にリピート購入した顧客数が1,000人だとします。
この場合のリピート率は以下の計算で算出します。
「1,000人÷10,000人=10%」
新規顧客数は「月間」ではなく「累計」の人数で計算することに注意しましょう。

リピーター率との違い

リピート率に類似した用語として、リピーター率という用語を耳にしたことはないでしょうか。
リピート率とリピーター率、名前は似ていますが意味する割合は異なります。
リピーター率とは、特定期間におけるすべての顧客に対するリピーターの割合です。
以下のようにリピーター率は計算されます。
「特定期間におけるリピート顧客数÷特定期間におけるすべての顧客数×100=リピーター率」
特定期間におけるリピーター率とリピート率の違いをまとめると以下のとおりです。
 
  • リピーター率:特定期間において
    「すべての顧客に対してどのくらいの割合でリピーターがいるのか」
  • リピート率:特定期間において
    「累計新規顧客のうちどのくらいの割合でリピート購入に至った顧客がいるのか」

一般的に、企業からすると「リピート率は高ければ高いほど理想的である」のに対して、
「リピーター率は必ずしも高いほど理想的であるとは限らない」と考えられています。
というのも、リピート率は累計新規顧客に対してリピート購入してくれる顧客の割合であるため、
リピート率が高いほど売上は伸長し、商品が理想的な状況で売れていることを意味するからです。

一方、リピーター率はすべての顧客に対するリピーター数の割合を表すため、
リピーター率が高まると新規顧客数の低下を意味する場合があります。
既存顧客を維持することは重要ではありますが、新規顧客を獲得していない状況は、
売上が既存顧客に依存している危険な状態を示している可能性も考えられます。

リピート率が重要な理由

リピート率とは?リピート率を上げる4つの方法を解説
新規顧客の獲得が困難となり、既存顧客を維持する重要性が高まっている昨今、
リピート率の重要性も高まっています。
ここでは、なぜリピート率が重要であるかの理由を具体的に3つご紹介します。
 
  1. 顧客満足度を把握できる
  2. 広告費の削減につながる
  3. ビジネスの安定化につながる

1.顧客満足度を把握できる

1つ目の理由は「顧客満足度を把握できるため」です。
リピート率が高いと、顧客が商品に満足した結果、リピート購入に至ったことを想定できます。
つまり、リピート率と顧客満足度は比例関係になりやすく、
リピート率は顧客満足度を可視化するのに適した指標です。
リピート率の高い商品の状態を分析すれば、他の商品の品質改善に活かせます。

2.広告費の削減につながる

2つ目の理由は「広告費の削減につながるため」です。
リピート率に着目することが広告費の削減につながることを説明するためには、
まず新規顧客と既存顧客について解説する必要があります。

さまざまな商品が溢れている現代日本において、新規顧客を獲得するハードルは高まっています。
新規顧客を獲得するためのコストは、既存顧客を維持するためのコストの5倍ほど必要である
という話は、マーケティング業界で常識になっているほどです。
新規顧客を獲得するためには、広告費を含めて大きなコストを費やさなければいけません。
反対に、リピート購入などの既存顧客の維持に注力する場合、少ない広告費で成果を見込めます。

リピート率の増加を目的に広告を打ち出すと、
将来的には多大な広告費をかけなくても売上を伸長させられます。
リピート購入を促すために必要な広告費は、
新規顧客獲得のために必要な広告費と比較して少なく済むためです。
リピート率のアップを図ることは、広告費の削減にもつなげられます。

3.ビジネスの安定化につながる

3つ目の理由は「ビジネスの安定化につながるため」です。
1回目のリピート購入に至った顧客は高確率で2回目のリピート購入に至る傾向にあり、
2回目のリピート購入に至った顧客はより高確率で3回目のリピート購入に至る傾向にあります。
リピート率の高まりは、長期的に商品を購入してくれる顧客の増加でもあると判断できるため、
将来の収益予測を立てやすくなります。
収益がどのように推移していくのかの目途が立てば、安定したビジネスを展開可能です。

リピート率が低い際に確認すべきポイント

リピート率とは?リピート率を上げる4つの方法を解説
リピート率のダウンには原因があります。
数値を伸ばすためには、まず原因を突き止めることが大切です。
ここでは、リピート率が低い際に確認すべきポイントを3つ解説します。
 
  1. 商品やサービスの品質
  2. 競合他社・市場の状況
  3. リピーター獲得施策の充実度

1.商品やサービスの品質

1つ目のポイントは「商品やサービスの品質」です。
商品やサービスの品質に問題があれば、顧客を満足させることはできずリピート率は低下します。
そもそも商品やサービスが顧客を満足させるだけの品質を満たしているのかは、
まずチェックすべきポイントです。

ただ、商品やサービスの品質そのものは顧客を満足させていたとしても、
問い合わせやアフターフォローの質が原因でリピート率が低下することもあります。

商品に関する問い合わせから、商品が顧客の手元に届き、アフターフォローを行うまでを
1つの工程と認識し、これらのいずれかに問題がないかのチェックが重要です。

2.競合他社・市場の状況

2つ目のポイントは「競合他社・市場の状況」です。
自社の商品やサービスが魅力的でも、競合他社や市場の状況次第でリピート率は変動します。
リピート率が低下した際は、競合他社や市場などの外的要因にも着目しましょう。
もし競合他社が展開する商品やサービスが自社のものより優れていた場合は、
何らかの措置を取る必要があります。
品質改善や値下げは簡単に取れる対策のひとつです。
他にも、ターゲットに合わせて訴求内容を変更したり、広告媒体を再選定したりすることも、
競合他社との競争で負けないためには必要になります。

3.リピーター獲得施策の充実度

3つ目のポイントは「リピーター獲得施策の充実度」です。
リピート率を高めるには、「もう一度購入したい」と思わせる必要があります。
たとえば、ポイント制度の導入や、誕生日の割引特典などは広く用いられている施策です。
リピート購入することのメリットを顧客に示しましょう。
リピート購入を促す施策を打ち出す際は、タイミングも重要です。
初回購入から期間を空けすぎずに、DMや電話などでアプローチしましょう。

リピート率を高める方法

リピート率とは?リピート率を上げる4つの方法を解説
先述したリピート率が低い際に確認すべきポイントをふまえて、
リピート率を高める方法を4つご紹介します。
 
  1. 顧客とコンタクトを取る機会を設ける
  2. リピーターが得する仕組みを作る
  3. 自社アプリを開発する
  4. 効果測定・改善を重ねる

1.顧客とコンタクトを取る機会を設ける

1つ目の方法は「顧客とコンタクトを取る機会を設けること」です。
先述のとおり、商品やサービスそのものだけではなく、
問い合わせやアフターフォローの有無・品質によっても、リピート率は変動します。
メルマガやDM、電話など顧客とコンタクトを取る機会を設け、顧客満足のアップを図りましょう。

アフターフォローのコンタクトを充実させることは、リピート購入の促進にもつながります。
リピート購入を検討しそうなタイミングでアプローチしたり、
顧客の状況に応じたメッセージを添えたりすることで、リピート率を高められます。

2.リピーターが得する仕組みを作る

2つ目の方法は「リピーターが得する仕組みを作ること」です。
リピーターが得する仕組みを作り、リピーター獲得施策の充実度を高めましょう。
具体的な例をご紹介します。
 
  • ポイント制度:購入額に応じて割引やプレゼントの交換に使えるポイントの設定
    リピート購入につなげやすくするために、ポイント付与の条件を易し目にしましょう。
  • 会員制度:購入回数、購入額に応じて、特典を受けられる制度
    数段階のランクを設定し、次のランクに上がりたいと思わせる条件を設定しましょう
  • 割引キャンペーン:誕生日や月末など、特定のタイミングで割引を行う制度
    「今ならお得に購入できる」と感じさせる機会を設けることで、購買意欲を高めましょう

3.自社アプリを開発する

3つ目の方法は「自社アプリを開発すること」です。
自社アプリの開発は、「顧客とのコンタクト頻度の向上」、「競合他社との差別化」により
リピート率を高められます。

まず「顧客とのコンタクト頻度の向上」についてです。
アプリを開発すると、スマートフォンからすぐに購入ページへ移動できます。
購入に至るステップを省略できるので、スムーズにリピート購入してもらえます。
また、プッシュ通知を設定すれば、簡単に顧客にコンタクトを取れます。
プッシュ通知をタッチするだけでアプリが起動するため、気軽にアプリを開ける点がメリットです。

次に「競合他社との差別化」についてです。
自社アプリを開発すると、購入をアプリ内のみで行うことになるため、
アプリの使用を通じて企業やブランドに愛着を感じてもらえます。
競合他社との競争において、愛着を感じてもらうことは大きなアドバンテージです。
商品を無理に改善したり、値下げしたりすることなく、競争で勝ち残る確率が高まります。

4.効果測定・改善を重ねる

4つ目の方法は「効果測定・改善を重ねること」です。
リピート率アップの施策に取り組む価値を高めるうえで、効果測定・改善は欠かせません。
どのような施策でも、ある程度のコストや手間は発生します。
それにもかかわらず効果が出ていない施策を継続すると、売上を圧迫してしまうでしょう。

リピート率は月間や年間など、特定の期間ごとに計算できます。
施策実施前と実施後、それぞれのリピート率を比較し効果測定を行いましょう。
満足できる効果を確認できなかった場合は、
それぞれの施策ごとに改善できる点を模索する意識が欠かせません。

まとめ:リピート率を上げて売上アップ!

リピート率とは?リピート率を上げる4つの方法を解説
今回はリピート率についてご紹介しました。
リピート率が高まると、ビジネスに安定感が生まれ、効率的に売上を伸長させられます。
まずは現状のリピート率を分析し、適切な施策を打ち出しましょう。