単品通販のメリット・デメリットや成功のポイントとは

単品通販という言葉を聞いたことがあっても、
具体的な特徴やメリットを知らない方は
多いのではないでしょうか。
単品通販とは、特定の商品（もしくは特定のブランド）のみを販売する通販です。
取り扱う商品を限定する単品通販には、小規模からはじめられたり、
比較的容易に売上予想を立てられたりすることなどのメリットがあります。
この記事では、単品通販のメリット・デメリットや、成功のポイントを説明します。
 

単品通販とは、1つの商品のみを販売するEC通販ビジネスです。
また、1つのブランドでいくつかの商品を販売する場合も単品通販に該当します。
たとえば、特定のブランドのシャンプーやコンディショナーなど
いくつかの商品を販売することも単品通販といいます。

多くの場合、単品通販における売上はリピート購入に支えられます。
それぞれの商品に対して顧客にファンになってもらうことで、リピート購入を狙うのが
単品通販の王道の戦略です。
通常、多くの商品を扱ういわゆる総合通販では、特定の商品だけに限って販促することはなかなかできません。
一方、単品通販の場合は取り扱う商品数が少ないので、特定した商品だけに注力できます。

単品通販はリピート購入を主軸とする性質を持つため、扱う商品のほとんどは消耗品です。
また、消耗品の中でも特に単品通販でメジャーなジャンルは、健康食品と化粧品です。
健康食品も化粧品も定期的に使用する商品であるため、
リピート購入を重視する単品通販では高いシナジーを発揮します。
 

単品通販には総合通販にはないメリットがいくつもあります。
ここでは単品通販の主なメリットを3つご紹介します。
　

1. 小規模からはじめられる
2. 売上の予想を立てやすい
3. 特定の商品の宣伝に専念しやすい

1つ目のメリットは「小規模からはじめられること」です。
単品通販では扱う商品数が少ないため、管理や仕入れ、人件費などさまざまなコストを抑えられます。
一方で総合通販の場合は、扱う商品数が多くコストがかかるため、低予算では始められません。
 

2つ目のメリットは「売上の予想を立てやすいこと」です。
先述のとおり、単品通販の売上はリピート購入がメインです。
そのため、現状のリピーターの状態を参考にすれば売上の予想を立てられます。

また、リピート購入は新規の購入と比較すると、少ない広告費で売上を作れます。
新規の購入を獲得するには、予算をかけた広告出稿が不可欠だからです。
リピート購入ならわざわざ大々的に広告を打ち出さなくても、すでに顧客からの認知を獲得できていますので、低コストで売上げ拡大が見込めます。

3つ目のメリットは「特定の商品の宣伝に専念しやすいこと」です。
単品通販は扱う商品数が限定されているため、それぞれの商品の宣伝に資金や労力を集中して投下できます。
各商品のランディングページを作成したり、ターゲット選定を入念に行えたりします。
またいくつかの商品を扱う場合でもブランドは共通しているため、
同じように1点に集中して資金と労力をかけられます。
 

ここまで単品通販のメリットをご紹介しましたが、デメリットがあるのも事実です。
ここでは注目すべき単品通販のデメリットを2つご紹介します。
　

1. アプローチできる顧客の母数が限られる
2. 他の商品で売上をカバーできない

1つ目のデメリットは「アプローチできる顧客の母数が限られること」です。
単品通販は扱う商品が少なく、いくつかの商品を扱ったとしてもブランドは共通しているため、
アプローチできるターゲット層の母数は限定されます。
限られたターゲットに対して、いかに効果的に商品を提案できるかが、単品通販では重要です。
 

2つ目のデメリットは「他の商品で売上をカバーできないこと」です。
単品通販では特定の商品にコストと労力を集中して販促や開発を行います。
もし商品が思うように売れなかったとしても、他の商品がないため売上をカバーできません。
リスクを分散できないため、特定の商品が売れるかどうかで経営状況が左右されます。
 

単品通販に適した商品を具体的にご紹介します。
先述のとおり、単品通販で主に扱われる商品は健康食品や化粧品です。
それ以外でも、以下の商品が単品通販に適しているといわれています。
　

• 化粧水
• 乳液
• クリーム
• 美容液
• フェイスマスク
• 洗顔料
• お米
• 野菜
• お菓子
• エナジードリンク
• サプリメント
• ダイエット食品
• お茶
• コーヒー
• シャンプー
• リンス
• コンディショナー
• 育毛剤
• トリートメント
• ボディソープ
• 歯磨き粉
• 洗剤
• コピー用紙
• ノート
• ペン
• 付箋
• ペンキ
• 梱包材

これらの商品が単品通販に向いている主な理由は、
「自社商品独自の特性や機能性、効果などをアピールしやすいこと」と
「1年間で4～5回程度は購入する消耗品であること」です。
他の商品でも替えが利くような商品を販売しようとしても、
注文のしやすさやコストパフォーマンスに優れる商品との競争に勝てない可能性が懸念されます。
また、1回購入しただけで長期間使い続けられるような商品では、なかなかリピート購入に至りません。
単品通販を展開するなら、自社商品独自の強みをアピールしつつ、
定期的にリピート購入してもらえるような商品を扱いましょう。
 

ここまで説明してきたように、単品通販では各商品にコストを集中させられるメリットなどがありますが、
売上を他の商品でカバーできないデメリットなどがあります。
メリットを活かしつつデメリットを抑えるためには、
単品通販における重要なポイントを理解することが重要です。
ここでは、重要なポイントを4つご紹介します。
　

1. 初回購入のハードルを下げる
2. 2回目以降の購入に結びつける
3. 慎重にターゲットを設定する
4. 効果的なLPを制作する

1つ目のポイントは「初回購入のハードルを下げること」です。
単品通販はリピート購入が重要なビジネスモデルですが、
まずは初回購入をしてもらわないことにはリピート購入はありえません。
また、単品通販で販売する商品は認知度が低いケースが多いため、
まずは商品を信頼してもらう工程が必要です。
たとえば、化粧品の購入を検討する場合、顧客は「自分の体質に合うのか心配」
「どんな香りか気になる」などを理由に購入を躊躇する可能性があります。
そこで、初回購入限定で特別価格を提案したり、無料のサンプルを提供したりすれば、
初回購入のハードルを下げられます。
 

2つ目のポイントは「2回目以降の購入に結びつけること」です。
リピート購入において重要なことは、いかに2回目の購入をしてもらうかということです。
リピート購入において、購入する回数が3回、4回、5回と増えていくと継続率は徐々に高まります。
そのため、まずはいかに2回目のリピート購入をしてもらうかを重視しましょう。
顧客がリピート購入に至るかどうかは、メリットを感じられるかどうかで決まります。
また、メリットを感じる要素はさまざまです。
「商品の品質」はもちろんのこと、「価格」や「注文のしやすさ」、「競合商品の動向」など、
さまざまな要因の対策を施すことでリピート購入に至る可能性が高まります。
顧客の立場に立って、メリットを提示できるような施策を実行しましょう。
 

3つ目のポイントは「慎重にターゲットを設定すること」です。
初回購入においても、2回目以降の購入においても、
そもそもターゲット設定が適切でなければ期待する成約率は達成できないでしょう。
単品通販では各商品のターゲット設定に時間と労力を集中して費やせるので、慎重に時間をかけるべきです。
 

4つ目のポイントは「効果的なLPを制作すること」です。
取り扱う商品数が少ない単品通販では、商品ごとにLPを制作できます。
LPは1つのページでストーリー立てて商品を紹介する絶好の場です。
LP制作においても、顧客の視点に立つことが欠かせません。
どのような悩みを持ち、どのように解決したいのかを熟考し、
「購入したい」と思わせるページに仕上げましょう。
 

今回は単品通販について説明しました。
単品通販には総合通販にはないメリットがいくつもあります。
これをきっかけに、単品通販の展開を検討してみてはいかがでしょうか。